浄土宗新聞

尾木直樹氏、廣津留すみれ氏ら、幸せについて語る 第6回法然フォーラム 開催 11/28 名古屋 三井住友海上しらかわホール

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(左手前から)哲夫氏、尾木氏、廣津留氏、澤田師、戸松師による座談が行われ、それぞれの幸せについて意見を交わした

 浄土宗(川中光敎宗務総長)は11月28日、令和6年(2024)に迎える浄土宗開宗850年の慶讃事業の一つ、「浄土宗開宗850年記念法然フォーラム これからの幸せ」の第6回目を、名古屋市の三井住友海上しらかわホールで開催、約600名が来場し、盛会となった。
 これは、開宗850年のキャッチコピー「お念佛からはじまる幸せ」をもとに、紛争・疫病・自然災害が頻発し、世界の平和が揺らぐ中、「幸せとは何か」を問い、来場者と考えることを目的に企画したもの。「尾木ママ」の愛称で知られる教育評論家の尾木直樹氏、ヴァイオリニストで、テレビコメンテーターでも活躍中の廣津留すみれ氏、宗立学校の東海学園高等学校で学監・教頭を務める澤田和幸師を招き、漫才師の笑い飯哲夫氏を司会進行、浄土宗総合研究所副所長の戸松義晴師をコメンテーターに行われた。
 尾木氏は講演の中で、新型コロナウイルスの流行、世界での戦争勃発、自然災害が相次ぐ現在、「ピンチをチャンスに切り替えていく生き方が求められる」と指摘。62歳の時にテレビ番組がきっかけで尾木ママになったと語り、「人生は何が起こるかわからない。ありのままの今を輝くことを大事にしている」と話した。

ヴァイオリンを演奏する廣津留氏


 講演に続いて、廣津留氏が幸せをテーマに選曲した3曲の演奏を披露し、「ステージのお客さまの前で音楽を届けられることが自分にとって幸せ」と語った。
 哲夫氏の〝幸せがたり〟と題した仏教談義を挟んで行われた座談の中で澤田師は、宗教者であり教育者でもある視点から、「何が必要で何が無駄なのかをしっかりと捉えたうえで今を大事に生きること、今が幸せなら未来も幸せということを、現代の若者たちに刻みつけてあげることが私の幸せ」と語った。
 戸松師は座談の終わりに登壇者の話に触れながら、「ありのままの自分を受け入れることが、〝お念佛からはじまる幸せ〟の一番大事なこと」と締めくくった。