浄土宗新聞

平宗盛の最期 偲ぶ 宗盛公胴塚保存会

法要を執り行う篠原仏教会の僧侶ら

法要を執り行う篠原仏教会の僧侶ら

平家最後の総大将・平宗盛の胴塚のある滋賀県野洲市大篠原で宗盛公胴塚保存会が6月20日、「平宗盛公を偲ぶ集い」を行い、浄土宗を含む地元12カ寺で組織する篠原仏教会が法要を厳修。その後、地元住民らで復元した「首洗い池」を参加者にお披露目した。
宗盛は、壇ノ浦の戦いで敗れ京都に移送中、現在の野洲市で斬首されたと伝わり、現地には胴体が埋められたという胴塚が残る。
5年前に地元の住民らが胴塚保存会を結成。自治会などと協力し、胴塚付近を整地して、毎年命日である6月21日前後の週末に「偲ぶ集い」を行ってきた。
保存会は昨年、約20年前の工場開発によって埋め立てられた首洗い塚の復元を企画。地元企業から支援金を得て、隣接地の整備を進め、石組み1・6平方㍍の池が先月完成した。
岩佐卓實自治会長は、「地域の貴重な歴史を伝承し、子どもたちに地元への愛着を持ってほしい」と語った。