浄土宗新聞

御影堂大修理後初の消防訓練 知恩院と東山消防署が合同で

御影堂に放水する知恩院職員と消防隊員

御影堂に放水する知恩院職員と消防隊員

7月20日、総本山知恩院(京都市東山区)と東山消防署が、御影堂前で合同消防訓練を行った。
今回の訓練は知恩院職員の防災意識向上や、防災設備への理解を深めることなどを目的としており、昨年に御影堂の大規模修理を終えてから初めての実施となった。
訓練は、御影堂で火災が発生したことを想定して行われ、職員約30名と消防隊員約30名が、通報から鎮火までの流れを確認した。
職員らは御影堂前に設置されたカラーコーンを炎に見立て、消火器を使用しながら初期消火をしたほか、参拝者の避難誘導や訓練用に用意した模擬仏像の堂外への搬出、周辺に設置された放水銃・消火栓を使用し、消火活動を行った。
その後、消防隊員による放水訓練や、はしご車で御影堂の屋根に登っての消火活動も行われた。
大﨑順敬執事は、「知恩院には、国宝や重要文化財などの宝物が多数所蔵されています。これらを火災などから守り後世に伝えていくため、今回の消防訓練を通じて防火の意識をより一層高めていきたい」と語った。