浄土宗新聞

四国・最西の有人島の寺院で「相談カフェ」 寺院で島民の健康をサポート愛媛教区 海圓寺

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読経体験の様子。木魚のリズムに合わせて大きな声でお経を唱えた

浄土宗では、令和2年(2020)から、寺院・僧侶による実践可能な社会福祉・社会貢献の活動として「お寺での介護者カフェ」の開催を宗内寺院に呼びかけるとともに、開催の支援を行っている。4月30日には、四国の中で最西の有人島である愛媛県宇和島市日振島の海圓寺(松本博隆住職)が同支援を活用し、寺院での活動を開始した。

 「お寺での介護者カフェ」とは、介護に携わる介護者(ケアラー)が悩みを分かち合い、情報交換を行うための場。日ごろ、孤立しがちな介護者だけではなく、介護に関心がある人が語り合える場所として、全国の浄土宗寺院で開催の輪が広がっている。
 浄土宗では、専門知識を有する介護者カフェ立ち上げ支援員を独自に認定。
 開催を希望する寺院を支援員が直接訪問し、プラン策定から地元自治体や関係機関への協力要請への同行。さらには初回開催時の進行や運営の補助、フィードバックなどの支援を行っている。

活動への想い
 この支援を活用し、活動を始めたのが海圓寺。活動の背景には、松本住職の島と同寺への深い想いがある。荒廃していた曾祖父母の菩提寺である海圓寺を憂い、出家した松本住職。令和3年12月に資格を取得し、同4年11月に海圓寺の再興を見据え、浄土宗が開催した「お寺での介護者カフェ立ち上げ講座」を夫婦で受講した。
同6年3月に海圓寺の正式な住職に就任し、高齢化が進む島で「みなさまに長生きしてほしい。お寺がその一助になれないか」と模索。介護者に限定せず、誰でも気軽に参加できる第1回「相談カフェ」を開催した。

お寺で和やかに交流
 当日は、日振島全域から約30名が参加し、盛況を博した。プログラムの最初に行われたのは、「うわじまガイヤ健康体操」。これは、宇和島市が高齢者の元気づくりのために作成した介護予防のための健康体操で、「ガイヤ」とは「大変だ」「すごいね」などの感嘆を表す方言だという。
 体を動かした後は、東京都健康長寿医療センター研究所研究員の枝広あや子氏による「読経で健康―毎日のお唱えが口腔機能の老化防止に」と題した講演、読経体験と続き、最後に座談会を行った。
 松本住職は、「島民のみなさまには健やかに長生きして欲しい。そのために、定期的にこの活動を続けていきたい」と今後の活動への想いを力強く語った。

最後に行われた座談会。明るい笑い声が堂内に響いた