寺院を拠点とし地域課題解決へ 浄土宗ともいき財団 令和8年度助成金交付式・7年度活動報告会

全国の浄土宗寺院が地域や 一 人ひとりのよりどころとなる、ともいき社会をつくることを目的に活動する(公財)浄土宗ともいき財団(佐藤行雄理事長)が、令和8年度助成金交付式と7年度活動報告会を5月28日に開催した。
ともいき財団は、平成29年から仏教精神に基づき、寺院・僧侶が中心となる地域貢献活動に助成をしており、これまでの助成団体数はのべ547団体に達し、今年度は、北海道から九州まで全国77団体の活動を採択。総額2431万円を交付した。
東京都港区のTHE PLACE of TOKYOで行われた交付式典の冒頭、佐藤理事長は「応募された活動計画はいずれも素晴らしく、本事業が地域社会のニーズに対応できていると確信した。こうした意義深い活動を企画された皆さまに心から感謝したい」と挨拶。その後、助成審査委員長の今岡達雄師(千葉県・善照寺住職)より、当日参加した68の採択団体代表者一人ひとりへ助成金内定通知書が手渡された。
続いて同会場で行われた活動報告会では、代表して7団体が登壇。その内、三重県伊賀市・西念寺寺庭婦人の西野英美氏は、地域の高齢化と商店の撤退が深刻化し、買い物に支障をきたす「買い物難民」を支援する取り組みについて報告した。同寺では年4回、境内で食料品や日用品を販売する「買い物お助け市」を開催しており、西野氏は、人口減少と高齢化が避けられない現実であるとした上で、「今から対策を講じることが、私たちの未来にも繋がる。今後は月1回の開催を目標に活動を継続していきたい」と展望を語った。
また、同じくNPO法人ひだまりファミリーステーションの代表を務める静岡県富士宮市・平等寺住職の岩田照賢師は、子ども食堂や大人食堂、介護者カフェなど、多世代が安心して集える居場所をつくる活動について報告。岩田師は「人口減少や檀家離れが進む中、お寺を単に維持するのではなく、地域課題に向き合うことで〝地域に必要とされる場所〟へ変えることが大切である」と訴えた。
今回の報告会では、登壇者による発表に加え、グループディスカッションも実施。参加者らは、活動を通じて得られた成果や直面している悩みなどを共有し、終始和やかながらも真剣な表情で意見を交わしていた。

ともいき財団は、7月より助成団体の2次募集を始める。