浄土宗新聞

鮮やかな浄土の様相よみがえる 貞享本當麻曼荼羅 修理後初公開

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川中師は法要前のあいさつで「展示を通じ綴織當麻曼荼羅を織られた中将姫に思いを寄せ、曼荼羅を見て拝んでいただければ」と語った

川中師は法要前のあいさつで「展示を通じ綴織當麻曼荼羅を織られた中将姫に思いを寄せ、曼荼羅を見て拝んでいただければ」と語った

浄土宗と高野山真言宗で護持する當麻寺(奈良県葛城市)所蔵の綴織當麻曼荼羅 (国宝)を模写した、貞享本當麻曼荼羅(重文)の修理が完了したことを記念した特別展「中将姫と當麻曼荼羅」が7月16日から奈良国立博物館(奈良市登大路町)で始まり、同図が修理後はじめて公開された。
當麻寺が本尊と仰ぐ、極楽浄土の様相を表した綴織當麻曼荼羅は、天平宝字7年(763)に織られたと伝わる。複数の模写が現存し、貞享3年(1686)に完成した貞享本もその一つで、最も精密で色鮮やかとされる。経年劣化が進んだことから、平成30年から絵具の浮きあがりを抑える処理などが行われていた。
15日には、當麻寺住職の川中光敎師を導師に開眼法要が営まれ(写真)、曼荼羅に魂が請じ入れられた。特別展は8月は28日まで。詳細は奈良国立博物館HPから。