浄土宗新聞

玉眼入り生き生きと  最古の源頼朝像修復完了 山梨・善光寺

源頼朝像

源頼朝像

山梨県甲府市の善光寺(藤井明雄住職)が所蔵する県指定文化財「木造源頼朝坐像」の修復が完了、同寺宝物館で展示を始めた。
この木像は鎌倉時代の造像で、最古の頼朝像として知られる。近年では実像に最も近いといわれ、歴史教科書にも掲載されている。
元々は信州善光寺に安置されていたが、武田信玄によって、永禄元年(1558)に甲斐善光寺に移され、今日まで安置されてきた。
今回の修復は、損傷が著しい同像の劣化を防ぐことを目的に行われた。像は一度解体した後、薬剤による保存処理が施され、欠損していた玉眼には甲府市の職人が加工した天然水晶を用いた。
同寺の吉原知仙副住職は「修復により生き生きとしたお顔になられて大変うれしい。この木像を通じてぜひ歴史を感じてもらいたい」と話した。

問い合わせは同寺=055(233)7570まで。