最新記事一覧
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学業支援に 浄平協ブックギフト
世界平和の実現に向け活動する浄土宗平和協会(廣瀬卓爾(ひろせたくじ)理事長)が、日本で学ぶ留学生に書籍を贈呈する「ブックギフト」の授与式を、12月に宮城・東京・名古屋・京都の4地区で開催、それぞれの授与式で計47名の留学生に書籍が手渡された。これは、海外からの私費留学生への学業支援の一環で、同協会の指定地域で学ぶ留学生を対象に小論文の提出を条件に応募。受け取 -
心ゆくまで味わう 法然さまの『選択集』 第4回
浄土宗で〝第一の聖典〟と位置づけられる書物『選択本願念仏集』(『選択集』)。「極楽往生を遂げるためには、何より〝南無阿弥陀仏〟とお念仏をとなえること」とする浄土宗の教えを、宗祖法然上人(1133ー1212)が微に入り細に入り説き示された「念仏指南の書」ともいえるものです。大正大学教授・林田康順先生に解説していただきます。 第1章道綽禅師聖道浄土の二門を立てて
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【浄土宗の読む法話】「仏の大慈悲に照らされて」
新聞の投書欄に「胎児に座席を譲った男の子」という一文が掲載されていました。 満員電車に妊婦さんが乗って来られて、おばあさんと並んで座っていた五歳ぐらいの男の子が突然妊婦さんに駆け寄り、「座りや」と席を譲ろうとしたのです。妊婦さんは「おばちゃんは大丈夫、ぼく座っとき」と応じました。すると男の子は、「おばちゃんが座るのと違う、お腹の赤ちゃんが座るんや」。これを聞 -
【お坊さんエッセイ】雪の色を奪いて咲ける 梅の花 今盛りなり 見む人もがも
雪の色を奪いて咲ける 梅の花 今盛りなり 見む人もがも(雪の白さを奪って咲いている梅の花は今が盛りだ。見てくれる人がいるといいな。) 雪が降り積もるなか、白い梅の花が、雪のすべての色を「奪い取って咲いている」という表現には、いのちが爆ぜるような力強さを感じます。 この歌は大伴旅人という奈良時代の歌人が詠んだもので、7世紀から8世紀にかけて編纂された日本最古の
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浄土門主 総本山知恩院門跡 伊藤唯眞猊下 年頭ご挨拶
魚くふもの往生をせんには鵜ぞせんずる 人々が後世(ごせ)の救いについて話しあっているうちに、往生と魚食(うおじき)の是非が問題となり、ある人が「魚を食べない者が極楽へ往生できる」と主張すれば、別の人は逆に「魚を食べる者こそ往生ができる」と反論しました。 これを聞いた法然上人は、「魚を食べる者が往生できるのなら、鵜(う)がするだろう。魚を食べない者が往生するの
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大本山ご法主台下 新年ご法話
浄土宗には由緒沿革により全国に七つの大本山があります。その住職を法主(ほっす)といい、「ご法主台下(だいか)」とお呼びしています。新年にあたり、各大本山のご法主台下から読者の皆さまに一口法話を頂戴いたしました。 大本山 増上寺法主 小澤憲珠(おざわけんじゅ)台下 『一紙小消息』の冒頭に「末代の衆生を往生極楽の機にあててみるに…」という文句があります。末代の衆