連載・特集一覧
-
【浄土宗の読む法話】「仏の大慈悲に照らされて」
新聞の投書欄に「胎児に座席を譲った男の子」という一文が掲載されていました。 満員電車に妊婦さんが乗って来られて、おばあさんと並んで座っていた五歳ぐらいの男の子が突然妊婦さんに駆け寄り、「座りや」と席を譲ろうとしたのです。妊婦さんは「おばちゃんは大丈夫、ぼく座っとき」と応じました。すると男の子は、「おばちゃんが座るのと違う、お腹の赤ちゃんが座るんや」。これを聞 -
【お坊さんエッセイ】雪の色を奪いて咲ける 梅の花 今盛りなり 見む人もがも
雪の色を奪いて咲ける 梅の花 今盛りなり 見む人もがも(雪の白さを奪って咲いている梅の花は今が盛りだ。見てくれる人がいるといいな。) 雪が降り積もるなか、白い梅の花が、雪のすべての色を「奪い取って咲いている」という表現には、いのちが爆ぜるような力強さを感じます。 この歌は大伴旅人という奈良時代の歌人が詠んだもので、7世紀から8世紀にかけて編纂された日本最古の -
【浄土宗の読む法話】阿弥陀仏との出会いは有り難し
「 足元は 轍に頼る 雪の道 」 寒さ厳しくなりました。雪が降り積もると移動に難儀致します。しかし、人が頻繁に歩くところは降り積もる雪を足で溶かして轍になります。沢山の歩く人あればこそ。そして、朝早くに雪を除けて歩く道を作って下さった方のお陰です。思えば私たちの当たり前に歩む道も、沢山の人との繋がりと人知れずご苦労して下さった方のお陰なのかも知れません。 少 -
【こころのケア】Webカウンセリング 4
コロナ禍でのこころのケアをめぐる「新しい生活様式」 Q:コロナで在宅勤務になった夫との気持ちのすれ違いをどうしたら良いか 2歳、4歳の男の子の子育てに一日を費やしている母親です。コロナ禍と「新しい働き方」とかで夫は週一回だけの出社となり、残りは自宅でのリモートワークです。家族にとって「自営業」的な生活は想定外でした。在宅なので残業・休日出勤手当は無し。通勤手 -
心ゆくまで味わう 法然さまの『選択集』 第3回
浄土宗で〝第一の聖典〟と位置づけられる書物『選択本願念仏集』(『選択集』)。「極楽往生を遂げるためには、何より〝南無阿弥陀仏〟とお念仏をとなえること」とする浄土宗の教えを、宗祖法然上人(1133ー1212)が微に入り細に入り説き示された「念仏指南の書」ともいえるものです。大正大学教授・林田康順先生に解説していただきます。 前回は、『選択集』の概要についてお伝 -
【浄土宗の読む法話】「運動会」
暑い夏が終われば秋、隣の小学校でも10月に運動会が開催されました。 練習の毎日、朝1限目から練習に明け暮れています。真隣りなので「やかましい」と思うけれども、まぁ運動会までの辛抱・・・。「ダンス」や「集団行動」などはどうなる事やらと他人事でも心配であるがどうにか仕上がった様子。前日は練習もなく入退場門・テント・ライン引き等々準備、さぁ明日は楽しい運動会です。